香水シリーズの最後は、私が現在、仕事に使っているものを。その名のとおり「緑茶」をイメージして作られた薫りで、トップノートの「グリーンティー・レモン・オレンジ・ルバーブベルガモット・ペパーミント」という爽やかさに惹かれて購入したのが最初だったと思う。ボトルも綺麗でとても気に入っている。一応働く女の薫りとしては合格点かなと思って愛用しているが、会社でも評判はいい。これは「癒しの香り」だそうである。リラックスしたいときにいいと、何だか最近会社でもこの香りをつけているひとが増えてきたような気が…。
多分、私が今までで一番長く愛用している香水。最初は多分、どなたかにいただいたのだと思うのだが、もう覚えていない。なくなるとすぐに買いに行く品だ。トップノートはとてもさわやかなグリーン系だが、ラストノートはやわらかくとても甘い。その違いに惚れ込んでいるのかもしれない。甘いと言っても甘過ぎず、それでいてユニセックスよりずっと女性らしい薫りがする。ただこれ、あんまりお店で見かけない。グレの香水といえばどうもカボティーヌらしい…。カボティーヌも悪くはないのだが私には甘過ぎてどうも。これはボトルも愛らしくて好きだ。多分、これからも暫くは愛用の品となると思う。
こちらもいただきもの。これは数年前の海外旅行土産で、グリーンのボトルの方も一緒にいただいた。この薫りは好きだ。ふうわりと甘くてやさしくて癖がない。仕事につけていっても嫌味がなくて重宝している。ボトルが微かに斜めに傾いでいるのがまたおしゃれだ。

幻想の世界に遊ぶにふさわしい、夢のある薫り。
いただきもの。ふわりと薫るトップノートがやさしい。

普段使いのコロンは、エリザベス・アーデンの「グリーン・ティ」かジバンシィの「プチ・サンボン」、もしくはグレの「パステル」あたりを使っている。どれもあまり癖がなくて匂いがやわらかいのが特徴なのだが、このタッチもそう悪くない感じ。ただ、私には少し薫りがきついかな…? バーバリーは、でも、飾り気がなくていい。ボトルもシンプルで華美ではないから持ち歩いていても嫌味がない。

何だか最近トワレをいただくことが増えたのだが、これも年齢のせい?
懐かしいコミックのレビューを。今日は寝て過ごしたので、本棚から引っ張り出してもう一度読んでみる。面白いコミックというのは、何年経っても色褪せないものなのだなあとしみじみ。非常に独創的というか所々ご都合主義的な部分があるにしても、それを差し引いても面白い。永遠の少女漫画というか…(BLなのかこれ?)。純粋で綺麗な希望とか夢とかを集めたストーリーは、風邪なんかひいてくたばっているときには最適だ。ほわーっと癒される。勿論、元気なときにも楽しく読んだ本であるのだけれども。いい本はいつ読んだっていいのだ。

まずった。風邪ひいた。家の者が皆風邪をひいているので、やばいなあと思いつつ看病していたらやっぱり感染。家中でごほごほといやな家である。そんなわけで、今日は殆どを寝て過ごした。とは言え、家族で一番ましなのが私なので、寒さ対策完全防備の恰好で買い物にも行った。家族以外にはあんまり見られたくない姿である。今の家に引越してからまだ1年と経っていないし、近所付き合いがそれ程ないところなので気にせずに出掛けられる。尤も、今日は寒かったから私みたいな恰好をしたひとはスーパーにわんさといたが。

今はぞくぞくくる悪寒と戦っている。やばいなあ。本格的に風邪だ。明日が月曜日だなんて信じたくない。身体が資本なのにー(大抵の仕事はそうだけど)。


ISBN:B0000BX7DR コミック 戸川 視友 吉祥寺企画
本屋でふと目を引かれて手に取った本。ぱらぱらとめくったところ、読みやすく楽しそうなエッセイだったので買ってみた。筆者である大橋歩さんは60代の女性だが、プロフを見るまでそんなにお年を召された方だとは全然思わなかった。ちらほらと出てくる戦後の話を読んでも、その語り口が現代人の軽快さに満ちているために、肩こりすることもなくすんなりと世界にとけこめる。

彼女はありのまま、自然体で生きている。苦労だってしてきただろうに、楽しそうなオーラだけが彼女を彩っている。そのことが彼女のこれまでの人生のステキな過ごし方を教えてくれる。飾ることのない、素のままの大橋歩が、この現代にあるべきかたちを提示する。それは一枚のどこかの風景のように、自然と視線がそれを追いかけてゆく。

こんな生き方ができますか?

囁く彼女の声は自信に満ちて清々しい。

ISBN:4087477843 文庫 大橋 歩 集英社 2005/01 ¥460

This Armor

2005年2月11日 音楽
鬼束ちひろのセカンドアルバム。何だかここ数日、BGMはこのひとかMISIAのアルバムばかり。女性ボーカルのやわらかい声に癒されたいのだろうか。ささくれ立った心を上手に宥めてゆく。その指先は触れるか触れないかの距離で、そっと、そっと、寒さに震えるところへあたたかな空気を送りこんでくる。

会社を移籍して、一枚のシングルを出して以来、どうやら療養中らしい彼女だが、復活のときを心待ちにしている。

鬼束ちひろ 羽毛田丈史 CD 東芝EMI 2002/03/06 ¥3,059
ROLLIN’
茨の海
シャドウ
everything, in my hands
Our Song
流星群
LITTLE BEAT RIFLE (album ver.)
Arrow of Pain
infection
CROW
メイプルナッツティー。ミルクティーに向いているということだったので、そのとおりに淹れてみる。

なんというか、ケーキが飲み物になって喉を通ってゆく感じがした。いや別にケーキをミキサーにかけたというわけではなくて(誰もそんなこと言ってない)。あ、でもキャラメルマキアートとかにも通じるものはあるかな? つまり、紅茶というよりは、飲み物というよりはお菓子。おやつに飲もうという感じで、これ飲んだらお茶うけはいらないなあ。このお店のフレーバーティはそう思うものが殆どだけど。

寒かったし、何よりくたっと疲れていたので、甘くてなんか癒された。元気でしかも今が夏だったら胸焼けがした……かもしれない。気分次第で随分味覚に影響がありそうな気がした。

そう言えば昨日はちっともここにアクセスできなかった…。サーバーダウン?
疲れているときはやっぱりこのひとの歌声がじんわりと心に沁みる。目を瞑って膝を抱えて身体中でじっくりと味わえば、寒い冬の長い夜でも淋しさが消えていくだろう。

かなしいときに聴く。喉の奥が熱くなる。唇を噛む。手をぎゅっと握りしめる。

それから大きく息を吸って吐く。それを繰り返す。

旋律が途切れる頃には、目を開いても、もう涙は零れない。



一青窈 富田素弘 星勝 武部聡志 CD コロムビアミュージックエンタテインメント 2004/12/01 ¥3,150
今日わずらい
「珈琲時光」~INTERLUDE
一思案(ひとしあん)
いろはもみじ
面影モダン
うやむや
金魚すくい
江戸ポルカ
大家(ダージャー)
夢なかば
ハナミズキ
今日わずらい
面影モダン
江戸ポルカ
年年歳歳
月天心
もらい泣き
一思案
ハナミズキ
ちょっと独特の絵柄なので引くひとは引くかもしれないが(特に少女漫画好きのひとなんかは)、見慣れればそれなりに味があっていい。

最近話題の野球コミックである。元々野球コミックが好きな私は最初からコミックを買っていたのだが、あれよあれよという間に話題の本になってしまって驚いた。確かに面白いけど、あれほどもてはやされる理由はどのあたりなのだろう。女性でも読みやすいところかな…?

これとあさのあつこさんの小説「バッテリー」は、ともすれば女性には引かれがちな野球というカテゴリーにおいて、その幅を大きく広げたように思う。野球のストーリーとしては特別奇をてらっているわけではないと思うのだが、特出すべきはキャラクターの生き生きとした鮮やかさにあるのかもしれない。女性の視点から見た野球のせいだろうか。一風変わったスポーツフィクションが、今、時代の先端を走っている。

ISBN:4063143686 コミック ひぐち アサ 講談社 2005/01/21 ¥540
これも東京行きに持参した本。何度か読んではいるのだが、疲れているときにこのひとの絵は心から癒される。この本は、美しい自然と、日常から離れた安らぎと、当たり前の人の営みのやさしさと、そんなものでできている。私は北海道が好きだから、あまりここから離れて暮らしたいとは思わないのだが、いつか離れるときがくるのかもしれない。そうなっても、この土地を忘れることはないのだなあと思う。

愛する土地があるというのはステキなことだ。それが故郷であろうと、新しく求めた場所であろうと違いはない。安らいで暮らせればそこがそのひとにとっての楽園なのだから。

今日、東京から戻って来た。家族はまだ東京にいるのだが、私はどうしても月曜の朝に出社しなくてはならないので一足先に帰ってきた。旅立つ日(土曜の朝だ)はひどい雪で、空港行きのバス停に行くまでもひどく難儀した。早朝だったため、まだ誰も雪をかいていなかったのだ。私はショートブーツを履いていたので何とかなったが、家族はどちらもブーツを履いておらず、足首まで埋まりながらため息をついていた。

空港はざわめいていた。案の定、このひどい雪で除雪が追いついておらず、飛行機の発着が遅れていた。私たちの乗る次の便からは登場手続きさえも止められていた。金曜は晴れていたのだが、万が一のことを考えて午前中の便にしてよかったと思った。

飛行機は一時間遅れで羽田に到着した。新しい第二ターミナルを堪能する間もなく京急に飛び乗る。………。東京よ。何故こんなに暖かいのに暖房をがんがん入れるのだ…。行く先々でこの暖房に辟易した。北海道ではこの気温で暖房はありえない。ありえないんだったら。結局、帰るまで私はこの暑さにぐったりしていた。

土曜の仮通夜と、日曜の本通夜に出て、慌しく東京を発った。妊娠4ヶ月の妹は、思ったより元気そうでほっとした。まだつわりが終わっていないらしいのだが、随分食欲は戻ったと言っていた。義弟は気丈な風を見せていた。とてもやさしい彼がこちらに気を遣うのが切なかった。通夜の夜は両親が妹をホテルに引き取ったようだ。妊婦には通夜の騒ぎや煙草のけむりがよくないと、あちらの人々に言われたせいもあるが、妹がいれば義弟はゆっくり悲しむ暇もないだろうと思ったからだ。私は先に失礼して北海道へ帰ったが、今夜は久々に両親と夜を過ごす妹はだいぶリラックスして見えた。やっぱり疲れていたのだろう。少しは元気になるといいなと思いつつ、帰って来た北海道はまたとんでもなく寒かった……。熱い風呂がこれほど嬉しかった日もそうはない。

さて、寝る前にあたたかいお茶を呑んで一息つこう。

義母の冥福を祈りつつ。彼女が眠るように、苦しむことなく逝ったと聞いて、少しだけ心がほっとした。

ISBN:4122043557 文庫 池田 あきこ 中央公論新社 2004/04 ¥780
何度も読んですっかり擦り切れている本。飛行機の中で読むのに持参した。この本は、彼女の本の中でも一番か二番に好きな本だ。この物語には夢がある。壊れそうでいて色鮮やかな、子供にしか持てない夢がある。誰もが一度は通るだろう道が、近未来とアンティークが融合したようなファンタジックな世界で色付けされて、彼女独特のストーリーに生まれ変わる。

男の子に生まれたかったなあとしみじみ思わせてくれる作品。ふたりの少年がどんな大人に育つのか、それは想像しなくてもよいことだ。彼らはピーターパンである。私たちの心の中の永遠の少年たち。いつしか諦めてしまっても、心の底に必ずある子供のころの夢。それはふとした拍子に彼らのような少年のかたちを取って浮かび上がって来る。

現実に疲れたら、こんなやさしい夢を見てみるのもいいだろう。

ISBN:4309404243 文庫 長野 まゆみ 河出書房新社 1994/08 ¥441

1本の電話

2005年2月4日
とうとう、電話が来てしまった。私は仕事中だった。仕事中に携帯が鳴るのは当たり前の職業で、ディスプレイの電話番号を確認することもなく電話を取る。時刻は丁度昼になったところだった。

電話を寄越したのは母だった。声は沈んでいた。彼女と、亡くなった義母はまだ一度も会ったことはない。妹と義弟が結婚したとき、既に義母は末期がんを宣告されていたからだ。それでも、自分の娘を託した先の、自分と同じ立場にあるひとを、彼女なりに大事に思っていたようだった。

実際、義母は妹にとてもよくしてくれたようだった。下町の母らしいきっぷのよさと勢いに、最初妹は呑まれていたようだったが、長男のところにはるばる北海道から嫁にいった妹を、義母はとても喜んで迎えてくれたらしい。次第にふたりは仲良くなり、料理を教えてもらったり、美味しいお菓子を一緒に食べたりするようになった。でも、そのとき既に妹は彼女の命が後少ししかないことを知っていた。義母は最期まで自分ががんであることは知らされなかった。多分、妹はそれを隠すのに苦労しただろう。彼女は隠しごとには向いていなかった。

去年の秋頃にはさすがに義母は自分がただの病気ではないことに気付いていたらしい。普段、滅多に会わない自分の兄弟たちが頻繁に病院に訪れるようになったからだ。義妹はそのことでいつも怒っていた。隠している意味がないと言って怒っていたが、兄弟たちにしてみれば、命の期限が既に切れてしまった妹を、どんな理由があるにせよ、放っておくことなど出来なかったに違いない。

義母は、医師の宣告より数ヶ月長く生きた。彼女が亡くなったことを聞いた私の父は「よく頑張ったね」と呟いていた。義母は、私の父より4つも年下だった。

電話があってすぐに私は上司にそのことを報告して、会社から家に舞い戻った。飛行機とホテルの手配をするためである。私と父は東京に慣れていたが、手配については私の方がもっと慣れていたからだ。最低限の仕事を片付けて家に戻ると、既に父も仕事を抜け出して家に戻っていた。私は両親と最低限のことだけを話し合って、ごく事務的に飛行機とホテルの手配を済ませた。おりしも北海道はもうすぐ雪まつり。1週間遅ければ飛行機の手配など、到底出来なかっただろう。だからと言ってよかったなどと思うわけもない。ただ、何の感情もなく飛行機が取れたことを思い、窓の外を見た。明日は晴れるだろうか、飛行機は飛ぶだろうかと。

その後、父と私は慌てて会社に戻った。どちらも今は忙しい時期なのである。案の定、私は最低限の休みしか取れなかったので、航空会社に電話をして私だけ飛行機の便を一日早くする。

そうして残業を終えて家に戻ると、既に両親は仕度を終えていた。私も急いで仕度をしたが、気がつけば夜が白々と明け始めていた。青い朝の中、ものすごい雪が降っていた。

蜜 柴咲コウ

2005年2月3日 音楽
こんな風に、たくさんの才能のあるひとを尊敬する。彼女の演技も好きだし、彼女の歌声も好きだ。自然体の中の感情の迸り。無理をしていない。スクリーンやマイクが彼女と私たちとを遮っていようと、そんなことを感じさせないところが才能なのだと思う。

演技は、彼女の瞳がその色を決め、歌は、彼女の声がその色を決める。そのどちらにも、類い希なるものを与えられ、彼女自身が磨き続けているのだろう。出来るならばこれからも慢心することなく輝いていってほしいと思う。

どの曲も素晴らしいがやはり私は「かたちあるもの」が一番好きだ。そして「月のしずく」に胸を打たれる。売れる曲にはそのカリスマというべき根拠があるのだとしみじみと思った。

柴咲コウ CHOKKAKU 松井五郎 松本良喜 田辺恵二 前田たかひろ 家原正樹 中島みゆき 千住明 CD ユニバーサルJ
2004/02/11 ¥3,059
Fantasista
浮雲
輝石
眠レナイ夜ハ眠ラナイ夢ヲ
祈り
思い出だけではつらすぎる
深愛
忽忘草
忘却
いくつかの空
冬空
月のしずく(RUI)
最後を伝える電話は、まだ来ていない。北海道と東京で遠く離れているので、奇妙に現実感がなく、それでいてもどかしさがある。

彼女の容態は変わらずに悪く、時間の問題であることに変わりはないようだ。昨夜は意識がなかったようだが、今日の痛みを薬で抑えているそうだ。そう、妹が言っていた。眠らせて、そのまま逝かせるというようなことを聞いていたのだが変更になったのだろうか…。痛いばかりが続くならと思ってしまうのは、実の親でないせいだろうか。いや、実の母がそうだったとしたら何よりそれを願ってしまうかもしれない。残される自分が耐えるのはたやすいことだ。失ってしまうのなら、傷はどのみち治ることはないのだから。だけど、彼女の痛みには終わりがある。そして、終わらせてあげることが出来るのは実の家族だけなのだと、今、そんな風に思っている。

義母の死を目の前にして、それでも彼女はまだ生きているのに葬式の算段をする親戚がいる。妊婦である妹に、「妊婦は葬式に出ない方がいい」としたり顔で告げてくる親戚がいる。そんなことを伝え聞いて、東京に吹く冷たい風を思った。ひとりでいる妹が可哀想になった。ひとりだけ、温度の違う彼女。彼女の夫も、義理の妹も、義父も、同じ温度でこの悲しみと絶望を味わっている。同じくらい傷付いて悲しみながらも、妹は多分少しだけ距離を置かれている。血の繋がりを思う。心の繋がりを思う。

彼女の明日を思う。痛みのない明日を願う。

夜の電話は悲しい

2005年2月1日
 長く闘病生活を送っている身内のひとりが、とうとう危篤状態になってしまいました。もってあと僅かの命だそうです。そのため、近いうちに2,3日不在となるやもしれませんが御了承下さいませ。夏まで持ちこたえてくれれば、彼女は初めての孫の顔が見られるのですが……。何より可哀想なのは、あと数日となるともしかすると彼女の命の消える日が、自分の息子の誕生日と命日が一緒になってしまうという可能性があって、とてもお母さんを大事にしていた彼のことを思うと、掛ける言葉が思いつきません。せめて、桜が咲くまで生きていてくれたら。

 以前、今年は私用で何度か東京に行く話をしたのですが、その1回目が予想以上に早く訪れそうで切ないです。今年最初の東京訪問は出来れば、私の初めての姪か甥に会いに行くのであればよかったのに。去年の春、東京に嫁いだ妹は今、つわりで大変なんですが大丈夫なんだろうか(危篤なのは義理の母です)。奇しくも母も嫁いですぐに夫の母親(つまり私の父方の祖母)が亡くなったのですが、こんなことで母娘が似なくてもいいのになあと思いました。とうに宣告された余命は過ぎてしまった義母ですが、その延びた僅かな期間幸せに過ごせたことと、彼女がせめて安らかに逝かれることを祈ります。
最近いろんなアーティストがベストアルバムを出している。好きなアーティストの確率がとても高くて大変だ…。あれもこれもそれもほしい。ここ一年ほど仕事がとんでもなく忙しく疲れているせいか、音楽を聴く余裕があまりなかった。年明け、唐突に音楽にものすごく飢えていることを思い出す。そんなわけで近頃はもっぱらCDハンターと化してみたり。ああ財政難……(レンタルで済ませてるものが多いとは言え)。

鬼束ちひろは何と言っても「infection」。個人的な好みなので聞き流して構わないが、私はこの曲にとても救われたことがある。あるきっかけとなった歌だ。とにかくその頃の私は様々なことで疲れていて、毎日が楽しいとはとても思えなかった。静かな歌なんて聴きたくない。一緒にどこまでも落ち込んでしまうのが怖かった。それなのに、この歌を聴いた途端、何かがすとんと落ちた。

爆破して飛び散った心の破片が
そこら中できらきら光っているけど
いつの間に私はこんなに弱くなったのだろう


なんだか目が覚めた。こんなの私らしくないなと開き直れた。それからこのひとの「月光」を聴いて元気になった。どちらかと言えば他力本願的な歌詞で、自分の足で立たなくちゃと思う。言わば逆説的な立ち直り方が私のスタイルらしい。

そんなわけで、とても懐かしい気持ちで彼女のベストアルバムを聴いている。ただ我武者羅で、子供で、一生懸命だった頃の自分が、頬の傷を手の甲で拭いながら立っているのが見える。


鬼束ちひろ 羽毛田丈史 CD 東芝EMI 2004/12/01 ¥3,059
流星群

眩暈
月光
infection
We can go
Fly to me
シャイン (album version)
BACK DOOR (ALBUM VERSION)
King of Solitude
CROW
茨の海
私とワルツを
call
Sign

オーシャンズ 12

2005年1月30日 映画
まだご覧になっていない方、ややネタバレ傾向にあり。ご注意。

ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピットらオールスターが集まった前作。このパート2は、同じメンバーが再集結したうえ、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、ヴァンサン・カッセルらが加わり、さらに豪華キャストになった。前作で奪ったカジノの大金を返せと脅されたオーシャンらは、ヨーロッパへ渡り、泥棒を繰り返す。そんな彼らに、ヨーロッパの大泥棒が「秘宝強奪で勝負しよう」と持ちかけてくる物語だ。
アムステルダム、パリ、ローマ、イタリアのコモ湖畔と、背景がロマンチックになったうえ、オーシャンらを追うユーロポール(ヨーロッパ警察機構)の捜査官と、ブラピ演じるラスティーのロマンスも進行。マット・デイモンのコミカルな存在感は、さらに際立ち、ジュリア・ロバーツの思わぬ活躍(観てのお楽しみ!)など笑える要素も倍増された。問題は肝心の秘宝強奪で、オチが分かっても、しっくりこないのが残念。ただ、そのマイナスを差し引いても、俳優たちの、演技とは思えない掛け合いに引き込まれるのは確かで、これはオールスター映画の醍醐味だろう。ソダーバーグ監督が、さり気なく挿入するこだわりの映像も見逃さないでほしい。


 2005年、映画始めは「オーシャンズ12」で。早速観に行ってきたが、さすが公開まもないビッグタイトル。映画館は人であふれ返っていた。ハウルもまだまだ人が入るのだろうし、デップの「ネバーランド」もあったりして、混雑は予想以上だった。それでも早くにチケを押さえに行ったおかげで、中央のいい席で観ることが出来た。

 感想は…実は、上記のアマゾンの批評と変わらなかったりする。さすがはハリウッド、エンターテイメント!と手を叩きたくなるようなスケールとテンポのよさはさすがだと思う。大物俳優を大勢惜しげもなく使っているだけあって、誰にスポットが当たっても魅力的で目が離せない(あのメンバーの中でも一際輝くブラピには舌を巻いたが)。それぞれの個性的なキャラや、マット・デイモンの3枚目的立場が(彼はすごく可愛かった)、ジョージ・クルーニーとブラッド・ピットを更に輝かせる。ジュリア・ロバーツの役割にも笑ったし、それに関連して出て来る大物ゲスト!(ホントにたまげた…)

とまあ、キャストやテンポにはまったく問題はないのだが、肝心の盗みが首を傾げてしまう。からくりがわかると「はあ?」と呆気に取られた。てっきり華麗な盗みが拝めるものと思っていたので、正直肩すかしをくらってしまった。

でもまあゴージャスでスタイリッシュでコミカルでスピーディな映画だった。お祭りみたいで楽しめる。映画の醍醐味はこういうところにあるんだろうなあとしみじみ。わくわくとどきどきがいっぱいある映画。

SINGLE BEST  EXILE

2005年1月29日 音楽
一度にベストアルバムが何種類も出ているのは初めて見た。私は一番ベーシックなものを手に入れたようだが、これ一枚でも十分EXILEの魅力は感じられると思う。でもPERFECT BESTも気になるなあ…4500円か…映画のDVDとかゲームとか買えてしまいそうな値段だ…。

EXILEを聴き出したきっかけは「Choo Choo TRAIN」だ。私はこれを作曲した中西圭三氏が好きで、何かの音楽番組でEXILEがこれを歌っているのを聴き、へえーと思ったのが最初だったと思う。そう言えばこの曲は昔、zooという名の集団(集団て)が歌ってたような。歌っているのは女性ボーカルが一人で大勢が音楽に合わせてダンスしていた。どこへ行ったのかzoo。

CDを買おうと思ったのは、Carry onが聴きたかったからなのだが、先月出たHEROもなかなかよかった。彼等の歌は何をしていても、邪魔にならないナチュラルな音の集まりだ。それでいて耳に残るフレーズも多く、休憩時にはぴったりだと思う。

さあ、明日は朝早くから出掛けて映画だー。

EXILE CD エイベックス 2005/01/01 ¥2,800
Your eyes only~曖昧な僕の輪郭~
style
Fly Away
song for you
Cross~never say die~
Kiss you
We Will
Together
Choo Choo TRAIN
Carry On
運命のヒト
reai world
HEART of GOLD
HERO
金曜の夜が来ると、本当にほっとする。金曜日が一番疲れているのに私の業界は金曜がある意味一番忙しいというかハードだ。身体中がみしみしと音を立てている気がする。視界がぐるぐる回る。今、貧血も起こしているから余計に地球が人より多く回っている(そんな馬鹿な)。

残念なことに明日も仕事が入ってしまった。元々掛け持ちで仕事をしているので休みはあってなきが如しなのだが、本業が土曜の夜にまで食い込んでくることは滅多にない。もうちょっと元気なときならいいんだけどなあ。などと弱音を吐く暇もない。がんばれわたしー。

せめて明日は平日より少しだけ多く眠って、朝ゴハンはしっかり取ろう。それから美味しいお茶を淹れるのだ。先日購入したディンブラとセイロンBOPが本当に当たりで、お茶のことを思い出すとにこにこ顔になる。中国茶も心から美味しかった。でも、買い直すとなると躊躇の高い高い壁が出来る程には高価だ…。私の趣味がせめてお茶だけだったらよかったんだが…。意味なく多趣味なので困り者である。

日曜はそんな趣味のひとつである映画が待っている。もうわくわくが止まらない「オーシャンズ12」だ。ジョージ・クルーニーにキャサリン・ゼタ=ジョーンズにブラピにマット・デイモン! 思わずじゅるりとしてしまうほどにこのメンバー美味し過ぎ…!!

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