DVD ロサンゼルスで平凡なタクシー運転手として12年間働いてきたマックス。だがそんな彼が乗せた客は、夜明けまでに5人の殺しを依頼された殺し屋ヴィンセント。このヴィンセントの“足”にならざるを得なかった彼だが、ついにスキをついて反撃に出る!
何がいいってトム・クルーズの悪役ぶり。どこか卓越していて、殺すことが完全に仕事になっているその非情さ加減、目がイッちゃっている感じも含めてひたすら怖い! それでいてどこか孤独なことに憂鬱を感じている雰囲気さえ見えるのが不思議。そう、冷酷無比なのに魅力的なのだ。これはやはりトム自身から発されている、彼を好きにならずにはいられない独特のオーラが原因しているのだろう。そんな彼の魅力を見越したストーリーテリングをしたマイケル・マン監督の勝利ともいえる
今日は「コラテラル」を観に行ってみた。まず映画館の人の少なさにびっくり! …何かイベントとかあったっけ? 首を傾げるくらいチケット売り場に人が少ない。「コラテラル」は映画館で2番目に大きいシアターで上映されたのだが、空席がおそろしく目立った。謎。
さて、肝心の映画だが、んーやはりトム・クルーズのための映画といった感じだった。でも冷酷無比な殺し屋にしては、トムの顔は柔らか過ぎたような気がする。確かにひげをはやして幾分視線をきつくはしていたものの、ラスト・サムライのときのような役柄ならともかく、一晩に数多くの殺しを行うヒットマンというイメージには少し遠かったような。
巻き込まれ(コラテラル)た可哀想なタクシードライバー役のジェイミー・フォックスは演技派。脅迫され、そのうちに逆ギレし、トムからターゲットの女性を救うまでの心の動きがとても明解でわかりやすい。表情のひとつひとつに彼の細かい演技を見た。しみじみ巧いなあと思わせる役者。嬉しかったのは、その救われる敏腕検事役の女性に、マトリックスのナイオビ役でお馴染みのジェイダ・ビンケット・スミスが出演していたことだ。このひとは本当に好きだ。凛として、頭のよいハンサムな女性で憧れる。
結局トムだけが微妙に浮いていたような…少しストーリーが薄かったかな? 結末がかなり序盤の方で見えていたのが残念。でも全編通して行き詰まる緊張感があって、目を見開いてじっくりと観たのは本当。テンポがよかったのだろう。映画館でこそ生きる作品。そしてトム・クルーズファンなら観ておくべきだろう。彼のための映画なのだから。あ、銃の扱いはさすがだった。殺しのテクというか魅せる演技はさすがトム・クルーズ。ちなみに私はトム・クルーズが好きだ。
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のだめカンタービレ (4)
2004年11月9日 コミック
手を出しちゃいけないーと思いつつも、先日立ち読みした1巻が面白かったので、4巻まで買ってくる…未読の本もたくさんあるのに何をやっているんだか。しかし面白い。何度腹を抱えて笑ったことだろう。いやなことも皆吹き飛んでしまう。クラシック青春マンガならぬ変人マンガ。唯一の常識人千秋の背中が物悲しい。でも千秋を含め、この話にはいろんな種類の天才が出てきてとても楽しくもある。
千秋には是非世界の指揮者になってほしいものだ。その隣にはやっぱりのだめか。天才同士の恋愛はものすごそう。このままでは一気に10巻まで揃えてしまいそうなのだが、それが今週中だったりしたらいやである。かなり確定的な未来だとも思うが。あまぞんさんなら簡単に揃えられてしまう。便利過ぎるのも考えものだ! 懐が秋の木々のようにさみしくなってしまう。たくさんの笑いとひきかえに。さて、どちらを取るか。
ISBN:4063404110 コミック 二ノ宮 知子 講談社 2002/12/13 ¥410
千秋には是非世界の指揮者になってほしいものだ。その隣にはやっぱりのだめか。天才同士の恋愛はものすごそう。このままでは一気に10巻まで揃えてしまいそうなのだが、それが今週中だったりしたらいやである。かなり確定的な未来だとも思うが。あまぞんさんなら簡単に揃えられてしまう。便利過ぎるのも考えものだ! 懐が秋の木々のようにさみしくなってしまう。たくさんの笑いとひきかえに。さて、どちらを取るか。
ISBN:4063404110 コミック 二ノ宮 知子 講談社 2002/12/13 ¥410
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K20 サファイア 王冠リング
2004年11月8日 コスメ&アクセ
まさにファンタジーワールドなリング。アンティークぽいところがいい。いただいた葉で淹れた美味しい紅茶を飲みながら、のんびりとネットサーフィンしていたら、何故かこれにたどりついた。何をしているんだろう…。忙しいときに限って、意味のない行動に出たくなる。気が付けば今の仕事に関係のない検索をしていた。でもこれ可愛いなー。このテのリングを自分でつけることは殆どないので、眺めただけで満足するタイプだ。
青い石の色が深くていい。いにしえの魔法を感じる。実際、宝石の誕生をつらつら考えてみると、それだけで十分ファンタジックだと思う。おひめさまより、魔導士がはめている方が似合う気がする。その場合、石は青いのだけでもいいかな……などと、些細なことから広がる想像の世界は果てしがない。残念ながら時間は有限なので、それも途中で打ちきられることが殆どだが。
青い石の色が深くていい。いにしえの魔法を感じる。実際、宝石の誕生をつらつら考えてみると、それだけで十分ファンタジックだと思う。おひめさまより、魔導士がはめている方が似合う気がする。その場合、石は青いのだけでもいいかな……などと、些細なことから広がる想像の世界は果てしがない。残念ながら時間は有限なので、それも途中で打ちきられることが殆どだが。
結構前に出たコミック……と思ったらもう5年も経っている。驚いた。この話は悲劇的でそれでいて力強さがあって好きなのだが、思いきり話が続いている。だが、現在もまだ1冊しか出ていない。続きはどうなったのかなと思いつつ、今日、立ち寄った本屋で棚を眺めていたら、著者の猫山さんは他社から違う連載をやっていた。……ということは、多分、きっとこの続きは出ないんだろう…がっかり。
この話の魅力は何と言っても主人公マリアの力強い美しさにあると思う。たったひとりにだけ心を許し、裏切りと絶望の中で、過去のやさしい夢を取り戻そうと頑張る美女。影のようにそばにいる綺麗な男を従えて、彼女はいにしえの女王のようだ。それでいて、心は優しくあたたかく、暗殺者として育てられた少女や、取り柄のないのろまな少年の心をつかんでゆく。そんな中、彼女を陥れ、絶望を知らしめた男が再び現れる。さあ、これからどうなる…?というところで切れてしまっているので、なかなか諦めきれない。いつか、どんな形でもいいから続きが読めたらなあとしみじみ。
そういう本が結構あることに気付いた。
ISBN:4592177320 コミック 猫山 宮緒 白泉社 1999/07 ¥410
この話の魅力は何と言っても主人公マリアの力強い美しさにあると思う。たったひとりにだけ心を許し、裏切りと絶望の中で、過去のやさしい夢を取り戻そうと頑張る美女。影のようにそばにいる綺麗な男を従えて、彼女はいにしえの女王のようだ。それでいて、心は優しくあたたかく、暗殺者として育てられた少女や、取り柄のないのろまな少年の心をつかんでゆく。そんな中、彼女を陥れ、絶望を知らしめた男が再び現れる。さあ、これからどうなる…?というところで切れてしまっているので、なかなか諦めきれない。いつか、どんな形でもいいから続きが読めたらなあとしみじみ。
そういう本が結構あることに気付いた。
ISBN:4592177320 コミック 猫山 宮緒 白泉社 1999/07 ¥410
プチローズドーム ロイヤル ブルー
2004年11月6日 注目
青い薔薇にはロマンがある。元々青い花は好きなのだが、青い薔薇は厳密に言うと存在していない。少し前にニュースで青い薔薇に成功したというのを読んだのだが、まだ実用には至っていないらしい。いつか青い薔薇の庭園に行ってみたいなあなどと思いつつ。
ふと思い立って、青い薔薇で検索をかけてみたらこんなものが出て来た。生花に加工を施したものらしい。画像を見る限りでは本物の青い薔薇に見えて驚いた。こんなに鮮やかな青の薔薇があったら花束で買って真っ白な花瓶に入れて飾ったら、さぞや映えるだろうなと思う。レストランの真っ白なクロスをかけたテーブルの上に飾ってあっても素敵。そんなお店があったら絶対に通ってしまいそうだ。
意外と安価なので手を出してみたい気持ちと戦いつつ、まずはこの薔薇が似合うような部屋にするべきだと現実的な心の声が聞こえる。
ふと思い立って、青い薔薇で検索をかけてみたらこんなものが出て来た。生花に加工を施したものらしい。画像を見る限りでは本物の青い薔薇に見えて驚いた。こんなに鮮やかな青の薔薇があったら花束で買って真っ白な花瓶に入れて飾ったら、さぞや映えるだろうなと思う。レストランの真っ白なクロスをかけたテーブルの上に飾ってあっても素敵。そんなお店があったら絶対に通ってしまいそうだ。
意外と安価なので手を出してみたい気持ちと戦いつつ、まずはこの薔薇が似合うような部屋にするべきだと現実的な心の声が聞こえる。
多忙と過労のあいだ
2004年11月5日なんだか近頃真剣に小説を読めていない。仕事が忙し過ぎなのだ。掛け持ちで仕事をしているので仕方ないと言えばそうだが、折角ブックレビューのためのブログを始めたのに切ない。サイトや仕事とは切り離しているので、好き勝手書けてここはすごく楽しい。しかし多忙でろくに本が読めずレビューの題材に困った今日この頃。本を入手したその日にレビューを書いたのは希である。買ったはいいが読んでいない本がそろそろ20冊を超えそうな勢いなのだ。コミックでさえ、買って読んでいない本がある。重傷だ。
なのにまだまだ買いたい本がいろいろあって別の次元でまた困っている。今、一番気になっているのはあさのあつこさんの「?6」。驚いたことに児童書だ。最初、友人に簡単な粗筋だけを聞いていたので、本屋でずっと見当違いの棚を探していたのだった。見つからないはずだ…。最近、3巻が発売されたらしい。1冊が1000円近くするのだが3冊……。やはりその前に「バッテリー」をそろえるべきか。悩む。
コミックでは友人から勧められて「おおきく振りかぶって」を買った。2巻がまだ入手できていないので、2巻が揃ったら読もうと思っている。ちらりと見ただけではあのキャッチャーが気になって仕方ない。さすが15年来の友人。好みはすっかり把握されているらしい。
小説では読んでみたいがまだ買っていないという作家さんに乙一氏とか五條瑛氏とか。前者は最近勧められたばかりで探していないだけだが、後者はその分厚さを見て諦めた。厚い本が嫌いなのではなくて、単に時間がないのだ…時間が…。厚い本で思い出した。京極夏彦氏の最新刊(といっても結構前になってしまった)も、時間が出来たら買おうと思ってそれっきりになっている。何とも切ない秋…。
仕事がくるのはいいことだけど、もう少しでいい、暇になりたい。
なのにまだまだ買いたい本がいろいろあって別の次元でまた困っている。今、一番気になっているのはあさのあつこさんの「?6」。驚いたことに児童書だ。最初、友人に簡単な粗筋だけを聞いていたので、本屋でずっと見当違いの棚を探していたのだった。見つからないはずだ…。最近、3巻が発売されたらしい。1冊が1000円近くするのだが3冊……。やはりその前に「バッテリー」をそろえるべきか。悩む。
コミックでは友人から勧められて「おおきく振りかぶって」を買った。2巻がまだ入手できていないので、2巻が揃ったら読もうと思っている。ちらりと見ただけではあのキャッチャーが気になって仕方ない。さすが15年来の友人。好みはすっかり把握されているらしい。
小説では読んでみたいがまだ買っていないという作家さんに乙一氏とか五條瑛氏とか。前者は最近勧められたばかりで探していないだけだが、後者はその分厚さを見て諦めた。厚い本が嫌いなのではなくて、単に時間がないのだ…時間が…。厚い本で思い出した。京極夏彦氏の最新刊(といっても結構前になってしまった)も、時間が出来たら買おうと思ってそれっきりになっている。何とも切ない秋…。
仕事がくるのはいいことだけど、もう少しでいい、暇になりたい。
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コラフェリ待ってましたの新シリーズ開幕。といっても、このふたり、結婚したというのに何にも変わっていない…。相変わらずのトラブルメーカーぶりなコラリーと、無表情の下で今日もジェラシーとラブ全開なフェリックスに会えてとても嬉しい。シュシナックとボナバンが出ていないのが、当たり前なのだと思いつつも何となく物足りない。あの女たらしと、我侭老人が新しい脇キャラになるのだろうか。……濃い…。
ドタバタの中での初夜は命すれすれの夜。あまりにもこのふたりらしくて、可哀想になるやら可笑しいやら。それでも焦らしに焦らされたフェリックスから言えば、どんなシチュエーションだろうと彼女を自分のものに出来て本当に幸せだったのだろう。これから先もこのシリーズは続くようなので楽しみだ。そのうちやっぱり子供が出来たりするんだろうか。どっちに似ても大変な子供になることは言うまでもない。
ISBN:4086005018 文庫 橘香 いくの 集英社 2004/11 ¥520
ドタバタの中での初夜は命すれすれの夜。あまりにもこのふたりらしくて、可哀想になるやら可笑しいやら。それでも焦らしに焦らされたフェリックスから言えば、どんなシチュエーションだろうと彼女を自分のものに出来て本当に幸せだったのだろう。これから先もこのシリーズは続くようなので楽しみだ。そのうちやっぱり子供が出来たりするんだろうか。どっちに似ても大変な子供になることは言うまでもない。
ISBN:4086005018 文庫 橘香 いくの 集英社 2004/11 ¥520
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モータースポーツ・ジャーナリスト青春篇
2004年11月3日 読書
私が一番熱心にF1を観ていた頃、このひとの解説が一番好きだった。穏やかでやさしい声で、モータースポーツがどれ程魅力的であるかを教えてくれた。彼にも勿論贔屓のチームやドライバーがいるのだが、レース中にそれを悟らせるような発言は殆どしない。(もちろん、日本人ドライバーやメーカーに愛情を示すのは除外して) どのドライバーやチームのファンにとっても公平な解説は聞いていて心地よかった。
この本が出たとき、喜んで発売日に買い込んだのを覚えている。場所を取るのでハードカバーは滅多に購入しないのだが、この本は別だった。最愛のドライバーが引退し、F1の魅力が半減してしまった今でもこの本は大事に読み返している。彼のこの本を読んで、モータースポーツジャーナリストに憧れた。この職業につくにはたくさんの国の言葉がわかり、モータースポーツのみならず、様々なジャンルの知識が必要であると知ったが、尚更憧れは募った。彼がいなければ、あんなにも熱心にF1を観ることはなかったかもしれない。初心者にもわかりやすく、そして面白くF1というものを教えてくれたこのひとは、モータースポーツ界にとってなくてはならないひとだと思う。
この本を読むと、雲の上のひとのような天才ドライバーでさえ、とても身近に感じられて嬉しい。それは今宮さんの人柄あってこそのものなのだろう。モータースポーツ界の光と影を、彼の通ってきた道と経験から楽しく、そして真剣に語る本である。こんな本はちょっとない。
ISBN:4895222306 単行本 今宮 純 三樹書房 1998/08 ¥1,575
この本が出たとき、喜んで発売日に買い込んだのを覚えている。場所を取るのでハードカバーは滅多に購入しないのだが、この本は別だった。最愛のドライバーが引退し、F1の魅力が半減してしまった今でもこの本は大事に読み返している。彼のこの本を読んで、モータースポーツジャーナリストに憧れた。この職業につくにはたくさんの国の言葉がわかり、モータースポーツのみならず、様々なジャンルの知識が必要であると知ったが、尚更憧れは募った。彼がいなければ、あんなにも熱心にF1を観ることはなかったかもしれない。初心者にもわかりやすく、そして面白くF1というものを教えてくれたこのひとは、モータースポーツ界にとってなくてはならないひとだと思う。
この本を読むと、雲の上のひとのような天才ドライバーでさえ、とても身近に感じられて嬉しい。それは今宮さんの人柄あってこそのものなのだろう。モータースポーツ界の光と影を、彼の通ってきた道と経験から楽しく、そして真剣に語る本である。こんな本はちょっとない。
ISBN:4895222306 単行本 今宮 純 三樹書房 1998/08 ¥1,575
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サイトで連載している彼女の日記を集めた1冊。ちなみにこれはその日記の4冊目だ。サイトの方は拝見していない。オンラインで読書は目につらいので、本になったのをまとめて読んでいる。赤ちゃんができたー妊娠生活ー出産ーときて、今回は子育て。
ふつうのおかあさんのようなところも勿論あるのだが、やっぱり彼女の子育ては変わっている…気がする。子育てをしたことがない人間に言われたかないとは思うが、母も同意したので多分そうなのかも。それにしても身体の弱いひとが子育てをするということは大変な難事業なのだなあとしみじみ。元々作家として健康を害するような生活をしている上に、赤ん坊中心に世界は動く。なんとまあ母の偉大さよ。それでも彼女はやっぱり書くのが好きなのだなと思わせる。本を生み出すという作業は出産に似ていないこともない…ような気がする。何しろ出産経験はないのであくまで想像。その意味では、彼女はたくさんのこどもたちを産んでいるけれど、本ならば子育てをするのは多分読者。でも、本物のこどもはそうはいかない。
作家でありながら、精一杯母であろうとする彼女は一生懸命だ。勿論それを両立することは、たくさんの人々の協力がなければ出来ない。彼女の何よりの財産はあの仲間たちなのだろうなあと、交友関係の記録を眺めながら羨ましく思う。
友達はやっぱり何より大事だ。勿論こどもがいても。
ISBN:4101359229 文庫 よしもと ばなな 新潮社 2004/10 ¥460
ふつうのおかあさんのようなところも勿論あるのだが、やっぱり彼女の子育ては変わっている…気がする。子育てをしたことがない人間に言われたかないとは思うが、母も同意したので多分そうなのかも。それにしても身体の弱いひとが子育てをするということは大変な難事業なのだなあとしみじみ。元々作家として健康を害するような生活をしている上に、赤ん坊中心に世界は動く。なんとまあ母の偉大さよ。それでも彼女はやっぱり書くのが好きなのだなと思わせる。本を生み出すという作業は出産に似ていないこともない…ような気がする。何しろ出産経験はないのであくまで想像。その意味では、彼女はたくさんのこどもたちを産んでいるけれど、本ならば子育てをするのは多分読者。でも、本物のこどもはそうはいかない。
作家でありながら、精一杯母であろうとする彼女は一生懸命だ。勿論それを両立することは、たくさんの人々の協力がなければ出来ない。彼女の何よりの財産はあの仲間たちなのだろうなあと、交友関係の記録を眺めながら羨ましく思う。
友達はやっぱり何より大事だ。勿論こどもがいても。
ISBN:4101359229 文庫 よしもと ばなな 新潮社 2004/10 ¥460
起きないあいつ (CCCD)
2004年11月1日 音楽
最初、FANTANで検索をかけたら、レゲエのアルバムが大量に出てきて驚いた。地元北海道の星?大泉洋氏と佐藤重幸氏のユニットである。普段のコミカルな彼らを見ているだけに、格好つけているジャケットが妙に可笑しい。でも知らないひとが見ればそれなりに決まっているのかもしれない。
ちなみに私は彼らが所属する劇団「TEAM-NACS」の大FANである。気が付けば結構FAN歴も長くなってきたのだが、それに比例するように彼らの人気もうなぎのぼりで、前回の公演はとうとうチケットが取れなかった。当日に行っても券が買えた頃を思うと感慨深いが、かなり切ないのは否めない…。忙しいのはわかっているが、もう少し公演日数が増えたらなあと思う。
つい先日、彼らも出演している映画「銀のエンゼル」が北海道先行で公開になった。予告を見る限りではほのぼのとどこか切ない、やわらかいヒューマンストーリーに見える。近いうちに行ってみよう。道産子FANのひとりとして、これからも彼らをこっそりと応援していきたい。
肝心の歌のレビューだが、失礼な話、想像以上にいい歌で驚いた。柔らかく透明感のあるふたりの声と、やさしいメロディーがよくマッチしている。どこか切なく懐かしいイントロは、ローカルな彼らにはぴったりのような気がした。
FAN TAN feat.The Uncoloured 大泉洋 佐藤重幸 The Uncoloured CD ザ・ミュージックカウンシル 2004/06/23 ¥1,020起きないあいつ
起きないあいつ -the Uncoloured Remix-
起きないあいつ -instrumental-
ちなみに私は彼らが所属する劇団「TEAM-NACS」の大FANである。気が付けば結構FAN歴も長くなってきたのだが、それに比例するように彼らの人気もうなぎのぼりで、前回の公演はとうとうチケットが取れなかった。当日に行っても券が買えた頃を思うと感慨深いが、かなり切ないのは否めない…。忙しいのはわかっているが、もう少し公演日数が増えたらなあと思う。
つい先日、彼らも出演している映画「銀のエンゼル」が北海道先行で公開になった。予告を見る限りではほのぼのとどこか切ない、やわらかいヒューマンストーリーに見える。近いうちに行ってみよう。道産子FANのひとりとして、これからも彼らをこっそりと応援していきたい。
肝心の歌のレビューだが、失礼な話、想像以上にいい歌で驚いた。柔らかく透明感のあるふたりの声と、やさしいメロディーがよくマッチしている。どこか切なく懐かしいイントロは、ローカルな彼らにはぴったりのような気がした。
FAN TAN feat.The Uncoloured 大泉洋 佐藤重幸 The Uncoloured CD ザ・ミュージックカウンシル 2004/06/23 ¥1,020起きないあいつ
起きないあいつ -the Uncoloured Remix-
起きないあいつ -instrumental-
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いやまだ読んでいないというか買ってもいないのだが。読みたい買いたい欲しい。だけど読めない買えない我慢するのランキング1位の本(何が言いたいのか)。
このひとで三国志が読めるのはとてもとても嬉しいことなのだが、ハードカバーでしかも1巻と2巻が同時に発売されても指をくわえていることしか出来ない。まあはりぽたよりはずっと安いのだが、元々買っていない本と比べても仕方ない。注目度?1の本である。何冊続くのだろう。北方三国志は13巻だった。こちらは文庫で揃えたのだが、そう言えば途中から読んでいない…かもしれない。しかも引越してからどこにしまったのか思い出せない。買ったはいいが、読めていない本が未だに結構あるので、秋の夜長を利用してこれから頑張って読まなくては。
ISBN:4163597506 単行本 宮城谷 昌光 文藝春秋 2004/10/13 ¥1,700
このひとで三国志が読めるのはとてもとても嬉しいことなのだが、ハードカバーでしかも1巻と2巻が同時に発売されても指をくわえていることしか出来ない。まあはりぽたよりはずっと安いのだが、元々買っていない本と比べても仕方ない。注目度?1の本である。何冊続くのだろう。北方三国志は13巻だった。こちらは文庫で揃えたのだが、そう言えば途中から読んでいない…かもしれない。しかも引越してからどこにしまったのか思い出せない。買ったはいいが、読めていない本が未だに結構あるので、秋の夜長を利用してこれから頑張って読まなくては。
ISBN:4163597506 単行本 宮城谷 昌光 文藝春秋 2004/10/13 ¥1,700
上映終了間近になってようやく観てこれた。今日から公開の映画が多くて映画館自体は大変混んでいて、近頃の映画人気ぶりを表すようだった。更に今日は地元北海道で活躍中の鈴井貴之監督作品「銀のエンゼル」も北海道先行公開開始で、鈴井氏や大泉氏の舞台挨拶もあったらしい。ふたりとも大好きなので観たかったが、おそらくチケットは取れなかっただろうな。
さて、ヴァン・ヘルシングだが、巷の噂どおり詰め込み過ぎな映画だった。批評ほどひどい映画でもないと思ったが、いくら娯楽映画とは言え、あまりに有り得ない展開があったり、ラストでヒロインが死んでしまったりしてぽかんとする場面もあり。音楽はゴージャスだなと思ったけど、盛り上がり系の音楽が多過ぎて、結局どこを一番見せたかったのかわからなかったような…。対決するモンスターはヴァンパイアとウルフマンだけで良かった。フランケンとジキルは余計だったというか、ストーリーをちゃちにしてしまった気がする。
それで結局ヴァン・ヘルシングの過去はどうなったのだろう? エンディングのスタッフロールが流れる中、脳内の疑問符を片付けるのに必死になったが、謎は何ひとつ解明されていない気がする。ただ発想としてはおもしろいし、娯楽としては楽しめるとは思う。どこかひとつに視点を絞って描かれるべきだったのだろう。折角あの吸血鬼があそこまで存在感のあるキャラなのだから(むしろ主人公がかすんでいた)、他は廃してそこだけに焦点を絞るともっとおもしろかったかもしれない。
ところで指輪物語のファラミアが出ていた。懐かしかった…。いい役を演じていて嬉しかった。
さて、ヴァン・ヘルシングだが、巷の噂どおり詰め込み過ぎな映画だった。批評ほどひどい映画でもないと思ったが、いくら娯楽映画とは言え、あまりに有り得ない展開があったり、ラストでヒロインが死んでしまったりしてぽかんとする場面もあり。音楽はゴージャスだなと思ったけど、盛り上がり系の音楽が多過ぎて、結局どこを一番見せたかったのかわからなかったような…。対決するモンスターはヴァンパイアとウルフマンだけで良かった。フランケンとジキルは余計だったというか、ストーリーをちゃちにしてしまった気がする。
それで結局ヴァン・ヘルシングの過去はどうなったのだろう? エンディングのスタッフロールが流れる中、脳内の疑問符を片付けるのに必死になったが、謎は何ひとつ解明されていない気がする。ただ発想としてはおもしろいし、娯楽としては楽しめるとは思う。どこかひとつに視点を絞って描かれるべきだったのだろう。折角あの吸血鬼があそこまで存在感のあるキャラなのだから(むしろ主人公がかすんでいた)、他は廃してそこだけに焦点を絞るともっとおもしろかったかもしれない。
ところで指輪物語のファラミアが出ていた。懐かしかった…。いい役を演じていて嬉しかった。
BLUE LIMBO
2004年10月29日 音楽
珍しく今日は音楽レビューで。平沢進氏。ベルセルクとか千年女優とか妄想代理人あたりでご存知の方も多いやもしれない。尤も私はそのあたりから入ったのではなく、転んだのは割合最近のことで、最初に買ったアルバムも「賢者のプロペラ」である。これも秀逸なアルバムなのでそのうちレビューを。そして「BLUE LIMBO」は最新作「妄想代理人サウンドトラック」の前の前に出たアルバムなのだが、私が彼に転ぶきっかけとなった曲がこれに収録されているので大変思い出深い。
その曲の名は「高貴な城」という。今でも彼のサイトでは無料DLして聴くことが可能だったかどうか確認していないのだが、当時、反戦の意味を込めて平沢氏はこの曲を無料配布していた。友人に勧められるままに聴いたその曲は私の心へダイレクトに叫んできたのを今も覚えている。衝撃的な曲だった。
メロディラインは繊細といっていい美しさで、彼の透明な声にとてもよく合っている。しかし歌われている言葉は痛切な思いと怒りが込められ、今も苦しむ某国の人々と、彼らを理由なく攻撃した国への熱く深いメッセージが込められているのだった。一度聴けば忘れられない。だが、何度も繰り返し聞けばそれはいつか心の一部になる。そんな力を持つ曲だ。
この曲以外にも「祖父なる風」や「狙撃手」など是非聴いてみてほしい曲がたくさんある。彼の思いと熱と優しさと真摯さが、綺麗な声と旋律に乗って五臓六腑に染み渡る。ライブに行ってみたいのだが、大都市でしか開催してくれないのでとても切ない…。
平沢進 CD インディペンデントレーベル 2003/02/13 ¥3,150
祖父なる風
RIDE THE BLUE LIMBO
ツオルコフスキー・クレーターの無口な門
CAMBODIAN LIMBO
帆船108
狙撃手
LIMBO-54
HALO
高貴な城
サトワン暦8869年
日本のエレクトリック・ミュージックの先駆者、平沢進の9thアルバム。アジア的なムードを感じさせるメロディと最先端の電子音響を融合させるセンスは、「さすが!」というしかないが、「蛮行と戦争の恐怖で制御される惑星BLUE LIMBO」をコンセプトに設定、アルバム全体のイメージを精緻(せいち)にコントロールすることで、聴く者を(ま…
その曲の名は「高貴な城」という。今でも彼のサイトでは無料DLして聴くことが可能だったかどうか確認していないのだが、当時、反戦の意味を込めて平沢氏はこの曲を無料配布していた。友人に勧められるままに聴いたその曲は私の心へダイレクトに叫んできたのを今も覚えている。衝撃的な曲だった。
メロディラインは繊細といっていい美しさで、彼の透明な声にとてもよく合っている。しかし歌われている言葉は痛切な思いと怒りが込められ、今も苦しむ某国の人々と、彼らを理由なく攻撃した国への熱く深いメッセージが込められているのだった。一度聴けば忘れられない。だが、何度も繰り返し聞けばそれはいつか心の一部になる。そんな力を持つ曲だ。
この曲以外にも「祖父なる風」や「狙撃手」など是非聴いてみてほしい曲がたくさんある。彼の思いと熱と優しさと真摯さが、綺麗な声と旋律に乗って五臓六腑に染み渡る。ライブに行ってみたいのだが、大都市でしか開催してくれないのでとても切ない…。
平沢進 CD インディペンデントレーベル 2003/02/13 ¥3,150
祖父なる風
RIDE THE BLUE LIMBO
ツオルコフスキー・クレーターの無口な門
CAMBODIAN LIMBO
帆船108
狙撃手
LIMBO-54
HALO
高貴な城
サトワン暦8869年
日本のエレクトリック・ミュージックの先駆者、平沢進の9thアルバム。アジア的なムードを感じさせるメロディと最先端の電子音響を融合させるセンスは、「さすが!」というしかないが、「蛮行と戦争の恐怖で制御される惑星BLUE LIMBO」をコンセプトに設定、アルバム全体のイメージを精緻(せいち)にコントロールすることで、聴く者を(ま…
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恋愛映画のように、は
2004年10月28日 コミック
まだ表紙画像ないのか、な? 残念…。もうずっと新刊を心待ちにしていた漫画家さんだ。山田睦月さんはデビュー当時から大好きで新刊はすべて発売月に買う程、ホントにホントに好きだ。このひと程「やさしい」という感情を画面にやわらかく美しく描けるひとを私は他に知らない。このひとの本を読むと、いつも「人間ってまだまだ捨てたものじゃないのかも…」と思い直したりもする。じんわりと心の隅々にまでぬくもりが伝わって来るのだった。
原作付きの漫画を描くことが多い彼女だが、ご本人がストーリーも手がけている作品も私はかなり好きだったりする。今回収録の2本は菅野彰さんが原作を手がけられていて、綺麗にまとまっている話だと思う。でも表題作の方は何となく冬ソナを思い出してしまった…。ちなみに私は冬ソナをまったく見ていないので、伝え聞いたストーリーからの連想なのだが。個人的には「夏の声」の方が良かったかな? でも表題作の方もああいう設定ながら嫌味のないところはよかった。あのほのぼのとして、それでいて切実なプロポーズシーンとか、真実がわかった後の兄と弟のシーンは秀逸だと思う。ただやっぱりあのオチは…どうなのかなと思わないでもなく。まあ、康子さんは綺麗だったからいいか。
さて、この最愛の漫画家さんの次の新刊は何年後になることやら…。それまでは繰り返し既刊を読みつつ、暫く彼女の世界にひたっていたい。
ところで肩こりはまだ治らん。今日、応急処置にエレキバンの会社(かな?)で出している磁気ネックレスを買ってみた。ん。いい感じかも? 職業病とはいえ、この年から肩こりはつらいものが。温泉行きたいなー1週間くらいのんびり。
ISBN:4403617719 コミック 山田 睦月 (菅野 彰原作) 新書館 2004/10 ¥546
原作付きの漫画を描くことが多い彼女だが、ご本人がストーリーも手がけている作品も私はかなり好きだったりする。今回収録の2本は菅野彰さんが原作を手がけられていて、綺麗にまとまっている話だと思う。でも表題作の方は何となく冬ソナを思い出してしまった…。ちなみに私は冬ソナをまったく見ていないので、伝え聞いたストーリーからの連想なのだが。個人的には「夏の声」の方が良かったかな? でも表題作の方もああいう設定ながら嫌味のないところはよかった。あのほのぼのとして、それでいて切実なプロポーズシーンとか、真実がわかった後の兄と弟のシーンは秀逸だと思う。ただやっぱりあのオチは…どうなのかなと思わないでもなく。まあ、康子さんは綺麗だったからいいか。
さて、この最愛の漫画家さんの次の新刊は何年後になることやら…。それまでは繰り返し既刊を読みつつ、暫く彼女の世界にひたっていたい。
ところで肩こりはまだ治らん。今日、応急処置にエレキバンの会社(かな?)で出している磁気ネックレスを買ってみた。ん。いい感じかも? 職業病とはいえ、この年から肩こりはつらいものが。温泉行きたいなー1週間くらいのんびり。
ISBN:4403617719 コミック 山田 睦月 (菅野 彰原作) 新書館 2004/10 ¥546
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回帰力RING(ネックレス)
2004年10月27日 注目
本来本や映画のレビューしか書くつもりはないのだがここ。重度の肩こりで死にかけているため、今日はおやすみ。普段、マイナスイオンのブレスとネックレスで乗り切っているわたくし。しかしネックレスの方が一年の使用期限を過ぎたため、覿面に体調不良に。おそろしい効き目だ。何より1年でぴたっと効かなくなるところが…。
というわけで私が使っているマイナスイオン商品のレビュー。私はこれじゃないと効かず、同じくひどい肩こりで悩む友人に勧めたら彼女もすごい効いているらしい。すっかりとりこのコンビ。だが母の友人の娘は欠片も効かなかったようなので、体質によって効く効かないがあるようだ。別の友人はこれよりトルマリンパワーのリングの方が効くらしいし。何にせよ、外科や整骨院、マッサージに行くよりずっと安上がりなので大変ありがたい。しかしハンズで取扱いをやめてしまったので困りもの。ロフトにもあるのだが、置いたり置かなかったりなのでどうしようかと思ったら、楽天で取り扱っていてほっとした今日。
早く新しいのを買わねば!
というわけで私が使っているマイナスイオン商品のレビュー。私はこれじゃないと効かず、同じくひどい肩こりで悩む友人に勧めたら彼女もすごい効いているらしい。すっかりとりこのコンビ。だが母の友人の娘は欠片も効かなかったようなので、体質によって効く効かないがあるようだ。別の友人はこれよりトルマリンパワーのリングの方が効くらしいし。何にせよ、外科や整骨院、マッサージに行くよりずっと安上がりなので大変ありがたい。しかしハンズで取扱いをやめてしまったので困りもの。ロフトにもあるのだが、置いたり置かなかったりなのでどうしようかと思ったら、楽天で取り扱っていてほっとした今日。
早く新しいのを買わねば!
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ばらいろ すみれいろ
2004年10月26日 コミック
「ラスト・コミックス」のオビが切ない、あとり硅子さんの最後の1冊である。やわらかく、やさしい画風と雰囲気が特徴のこの漫画家さんは、今年の7月に病気で亡くなられたそうだ。デビューコミックスを発売日当日に買っていた私としては、この訃報を知った日はかなりのショックだった。最近、夭折の漫画家、作家さんが増えているような気がしてならない。無理な生活や心労が祟るのだろうか。不慮の事故の方もいらっしゃったが、この方やトリブラの作家さんなど、死因は不明のため推測しか出来ないが、彼らの生涯が最期までしあわせだったことを願ってやまない。今はやすらかに眠られているだろう、彼女に、今までありがとうと言えたらなあと思う。
この最後の本は、彼女自身の編集が間に合わなかったようだ。しかし「ばらいろすみれいろ」というタイトルがぴったりのやわらかい色彩で悩める青年の表紙は、彼女らしさを醸し出している。彼女の個性がぎゅっと詰まった、最後を飾るにふさわしい短編集。頁を繰る度に、この才能が失われたことを惜しむ。この本はずっと大事にしてあげたい。
ISBN:4403617662 コミック あとり 硅子 新書館 2004/09/25 ¥546
この最後の本は、彼女自身の編集が間に合わなかったようだ。しかし「ばらいろすみれいろ」というタイトルがぴったりのやわらかい色彩で悩める青年の表紙は、彼女らしさを醸し出している。彼女の個性がぎゅっと詰まった、最後を飾るにふさわしい短編集。頁を繰る度に、この才能が失われたことを惜しむ。この本はずっと大事にしてあげたい。
ISBN:4403617662 コミック あとり 硅子 新書館 2004/09/25 ¥546
夜型愛人専門店-ブラッドハウンド-DX
2004年10月25日 コミック
テレビドラマの方はまったく見ていなかったのでわからないが、コミックの方は楽しかった。まだまだ続きそうな余韻を残していたけど、続きは出るのか??
元々吸血鬼というモチーフにはひどく弱い。科学では解明できない不思議が大好きである。特に西洋の不思議には、背後にその国々の歴史や伝統や文化が潜み、息づいている。吸血鬼の伝承はヨーロッパに様々あるが、残酷だったり哀しかったり優しかったりと、伝承によってまったくその色を変える。そんな題材を日本の現代のテイストで味付けしたら、きっとこのストーリーのようになるのだろう。
吸血鬼がホストをするというこの設定は、私たちがいだいている吸血鬼の耽美なイメージが具体化された感じがする。だからこそハマりやすいのかもしれない。何か深い過去を背負った5人の個性的なホストとバーテンダーたち。その過去に何か関わっているらしい高校生莉音。この6人を主軸にしながら、いくつかの事件がオムニバス形式で進んでゆく。ほんの僅かずつ明らかになる蘇芳他4人の吸血鬼たちの暗い陰は、美しい彼らの更なる魅力のひとつとなる。
宿命の彼女であるかもしれない莉音と彼らの未来はまだすべて語られたわけではない。続きが待たれる作品である。
ISBN:4592188810 コミック 由貴 香織里 白泉社 2004/06/05 ¥610
元々吸血鬼というモチーフにはひどく弱い。科学では解明できない不思議が大好きである。特に西洋の不思議には、背後にその国々の歴史や伝統や文化が潜み、息づいている。吸血鬼の伝承はヨーロッパに様々あるが、残酷だったり哀しかったり優しかったりと、伝承によってまったくその色を変える。そんな題材を日本の現代のテイストで味付けしたら、きっとこのストーリーのようになるのだろう。
吸血鬼がホストをするというこの設定は、私たちがいだいている吸血鬼の耽美なイメージが具体化された感じがする。だからこそハマりやすいのかもしれない。何か深い過去を背負った5人の個性的なホストとバーテンダーたち。その過去に何か関わっているらしい高校生莉音。この6人を主軸にしながら、いくつかの事件がオムニバス形式で進んでゆく。ほんの僅かずつ明らかになる蘇芳他4人の吸血鬼たちの暗い陰は、美しい彼らの更なる魅力のひとつとなる。
宿命の彼女であるかもしれない莉音と彼らの未来はまだすべて語られたわけではない。続きが待たれる作品である。
ISBN:4592188810 コミック 由貴 香織里 白泉社 2004/06/05 ¥610
アイシールド21 (10)
2004年10月24日 コミック
ジャンプで連載中のアメフトコミック。もう10巻…早い…棚が占領されてゆく。週間連載物はあっという間に10冊くらい出てしまう。2か月に1冊ペースなのだから描いている人も大変だ。
アメフトはこのコミックで初めて知ったスポーツで(勿論名前は聞いたことはあるがルールをまったく知らなかった)、何でもそうだが、ルールがわかるとそのスポーツは俄然面白くなる。見た目、受け付け無さそうなスポーツでも、知れば知る程、奥が深いことに気付くのだ。まあ、少年向けということで、実際上は有り得ない展開も多いわけだが、楽しみながらスポーツを覚えるという点ではとても読みやすい。
主人公のおそらくは一番のライバルである進はファンも多いキャラクターだが、高校最強と言われる彼のトレーニングはここにきてかなり人外じみてきた…。有り得ない有り得ないと言いながら、笑って読んでしまう。個人的には彼のいるチームが一番好きだ。アメフトの名門、伝統校と言われながら、彼等の代でその王座を別の学校に奪われてしまう。その悲哀はどのスポーツの世界でもあることだろう。一度奪われた王座を再び奪い返したときの感動は計り知れない。
プロ野球に、今年で失われる球団がある。私がまだ制服を着ていた頃に一番輝いていたそのチームは、後1勝のところでリーグ制覇を逃してしまった。だがそのチームの素晴らしいところは翌年に優勝を奪い返したところだ。10.19。号泣の中で悲嘆に暮れた日である。合言葉のように悪夢の日付を繰り返し呟いて頑張ってきたそのチームは、今度こそ手にした栄冠に誇らしげな笑顔を見せた。あれから15年以上が過ぎ、来期のラインナップからそのチームの名前は消える。だが、あのときの感動を忘れることはこれからもきっとないと思う。
このコミックの未来にも、そんな素晴らしい感動があることを願っている。
ISBN:408873663X コミック 村田 雄介 集英社 2004/10/04 ¥410
アメフトはこのコミックで初めて知ったスポーツで(勿論名前は聞いたことはあるがルールをまったく知らなかった)、何でもそうだが、ルールがわかるとそのスポーツは俄然面白くなる。見た目、受け付け無さそうなスポーツでも、知れば知る程、奥が深いことに気付くのだ。まあ、少年向けということで、実際上は有り得ない展開も多いわけだが、楽しみながらスポーツを覚えるという点ではとても読みやすい。
主人公のおそらくは一番のライバルである進はファンも多いキャラクターだが、高校最強と言われる彼のトレーニングはここにきてかなり人外じみてきた…。有り得ない有り得ないと言いながら、笑って読んでしまう。個人的には彼のいるチームが一番好きだ。アメフトの名門、伝統校と言われながら、彼等の代でその王座を別の学校に奪われてしまう。その悲哀はどのスポーツの世界でもあることだろう。一度奪われた王座を再び奪い返したときの感動は計り知れない。
プロ野球に、今年で失われる球団がある。私がまだ制服を着ていた頃に一番輝いていたそのチームは、後1勝のところでリーグ制覇を逃してしまった。だがそのチームの素晴らしいところは翌年に優勝を奪い返したところだ。10.19。号泣の中で悲嘆に暮れた日である。合言葉のように悪夢の日付を繰り返し呟いて頑張ってきたそのチームは、今度こそ手にした栄冠に誇らしげな笑顔を見せた。あれから15年以上が過ぎ、来期のラインナップからそのチームの名前は消える。だが、あのときの感動を忘れることはこれからもきっとないと思う。
このコミックの未来にも、そんな素晴らしい感動があることを願っている。
ISBN:408873663X コミック 村田 雄介 集英社 2004/10/04 ¥410
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ミシェル・ヴァイヨン 激走 ! DTSスペシャル・エディション
2004年10月23日 映画
今年の1月に観に行った映画だ。
モータースポーツファン歴が10年を超える私にとっては、原作がコミックであるとか何とかはむしろ付属のことで、題材が「ル・マン24時間」であると聞けば、観に行くのは必然のことだった。
ヨーロッパ映画を観るのは滅多にないことで、それゆえか、出演している俳優は誰も知らなかった。でも主役のミシェル役の俳優さんは目許の涼しげな綺麗な俳優さんで、レーシングスーツがすごくよく似合っていた。ライバル役の俳優さんとの対比がよかったと思う。ストーリー的にはさすがコミックと言うような部分もあったが、レースシーンの迫力には息を呑むものがあり、よく録れていたと思う。耳に残るエギゾースト・ノートはいつ聞いても心地良い。赤と青のマシンは、アスファルトの上で眩しく目に映った。ミシェルと恋に落ちる女性もレーシングドライバーである。嫌味な感じのない、男っぽくもあり女らしくもある女優さんで好感が持てた。
24時間続くレースの間の緊張、喧騒、動揺、数多く起こるハプニング、チームスタッフのモニターを見つめる真剣な目、擦れたタイヤ、カウルの鈍い反射、そのすべてが心踊るモチーフだ。実際のル・マンでは目にすることの出来ない裏側の苦悩や苦労や汗の結晶を見ることが出来て、それだけでこの映画は良かったと思う。正直、見る前の期待度よりはずっと出来が良かった。さすがはリュック・ベッソンといったところか。
またこんな風にモータースポーツを題材とした映画に会えると嬉しい。
DVD アスミック 2004/07/09 ¥4,179 ヨーロッパで大人気のコミックを、リュック・ベッソン脚本(本人も一瞬登場!)で映画化。カリスマ的な強さを誇るカーレーサー・ミシェル率いるチーム「ヴァイヨン」が、長年の宿敵チーム「リーダー」とル・マン24時間耐久レースで決着をつけようとする。しかし、リーダーの陰謀でミシェルの仲間が事故死。さらにル・マン直前にミシェルの…
モータースポーツファン歴が10年を超える私にとっては、原作がコミックであるとか何とかはむしろ付属のことで、題材が「ル・マン24時間」であると聞けば、観に行くのは必然のことだった。
ヨーロッパ映画を観るのは滅多にないことで、それゆえか、出演している俳優は誰も知らなかった。でも主役のミシェル役の俳優さんは目許の涼しげな綺麗な俳優さんで、レーシングスーツがすごくよく似合っていた。ライバル役の俳優さんとの対比がよかったと思う。ストーリー的にはさすがコミックと言うような部分もあったが、レースシーンの迫力には息を呑むものがあり、よく録れていたと思う。耳に残るエギゾースト・ノートはいつ聞いても心地良い。赤と青のマシンは、アスファルトの上で眩しく目に映った。ミシェルと恋に落ちる女性もレーシングドライバーである。嫌味な感じのない、男っぽくもあり女らしくもある女優さんで好感が持てた。
24時間続くレースの間の緊張、喧騒、動揺、数多く起こるハプニング、チームスタッフのモニターを見つめる真剣な目、擦れたタイヤ、カウルの鈍い反射、そのすべてが心踊るモチーフだ。実際のル・マンでは目にすることの出来ない裏側の苦悩や苦労や汗の結晶を見ることが出来て、それだけでこの映画は良かったと思う。正直、見る前の期待度よりはずっと出来が良かった。さすがはリュック・ベッソンといったところか。
またこんな風にモータースポーツを題材とした映画に会えると嬉しい。
DVD アスミック 2004/07/09 ¥4,179 ヨーロッパで大人気のコミックを、リュック・ベッソン脚本(本人も一瞬登場!)で映画化。カリスマ的な強さを誇るカーレーサー・ミシェル率いるチーム「ヴァイヨン」が、長年の宿敵チーム「リーダー」とル・マン24時間耐久レースで決着をつけようとする。しかし、リーダーの陰謀でミシェルの仲間が事故死。さらにル・マン直前にミシェルの…
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SILVER DIAMOND(3)
2004年10月22日 コミックこの本のブックレビューを書こうとしたら、アマゾンのデータベースから出てこなくて困惑した。…当たり前だった。この出版社は特別取扱だからアマゾンさんでは扱ってないのだった。それでも作者で検索すると「氷の魔物の物語」の12巻だけ出てきたので、何でだと思ったらユーズドだった…(考えればすぐわかる)。今日の私は疲れている。金曜日でおまけに締切が近いから仕方ない。きっと仕方ないのだ。
気を取り直してレビュー。画像がないのが残念なくらいカラー絵の美しい漫画家さんだ。前述の「氷の魔物〜」で一斉を風靡した彼女だが、新しいこのシリーズも独創的なファンタジーと、優しいキャラクター作りで前作のファンを魅了している。このひとの描く花は本当に柔らかくて綺麗なので、「花」をテーマにしたこの作品は、思わず見惚れる画面がたくさんある。
花や木を成長させる手を持つ「沙芽(サノメ)」の羅貫。おっとりとして常識があるんだかボケてんだかわからないキャラクターだが、穏やかな顔で心に突き刺さる鋭い言葉を持つ、ある意味主人公らしい主人公だ。冷酷で残忍に見えて、実は生まれ立ての赤ん坊に近いチグサ。常識派でおかあさんのような成重。きかん坊の末っ子みたいな灯二と、主人公を取り巻くキャラも、実に自然なそれぞれの役割を担っている。
3巻でまだまだ序章といったこのシリーズだが、後2冊くらいで舞台は整うらしい。今はまだ謎に満ちた彼女の世界が明るく解き明かされてゆくのを楽しみに待つばかりである。それにしても彼女の描く女性キャラは何というか艶めかしい。男性キャラはすっきりとして端整なタイプと、可愛らしくも男っぽいタイプに分かれるが、その誰もがどこか共感を呼ぶ部分を秘めているのがすごいと思う。どのキャラにもその立場に立つと納得して感情移入できるのだ。突拍子のない世界が広がるファンタジーという分野では、それはとても重要なことではないかと思う。
ISBN:4887416105C0979 コミック 杉浦 志保 冬水社 2004/10 ¥524
気を取り直してレビュー。画像がないのが残念なくらいカラー絵の美しい漫画家さんだ。前述の「氷の魔物〜」で一斉を風靡した彼女だが、新しいこのシリーズも独創的なファンタジーと、優しいキャラクター作りで前作のファンを魅了している。このひとの描く花は本当に柔らかくて綺麗なので、「花」をテーマにしたこの作品は、思わず見惚れる画面がたくさんある。
花や木を成長させる手を持つ「沙芽(サノメ)」の羅貫。おっとりとして常識があるんだかボケてんだかわからないキャラクターだが、穏やかな顔で心に突き刺さる鋭い言葉を持つ、ある意味主人公らしい主人公だ。冷酷で残忍に見えて、実は生まれ立ての赤ん坊に近いチグサ。常識派でおかあさんのような成重。きかん坊の末っ子みたいな灯二と、主人公を取り巻くキャラも、実に自然なそれぞれの役割を担っている。
3巻でまだまだ序章といったこのシリーズだが、後2冊くらいで舞台は整うらしい。今はまだ謎に満ちた彼女の世界が明るく解き明かされてゆくのを楽しみに待つばかりである。それにしても彼女の描く女性キャラは何というか艶めかしい。男性キャラはすっきりとして端整なタイプと、可愛らしくも男っぽいタイプに分かれるが、その誰もがどこか共感を呼ぶ部分を秘めているのがすごいと思う。どのキャラにもその立場に立つと納得して感情移入できるのだ。突拍子のない世界が広がるファンタジーという分野では、それはとても重要なことではないかと思う。
ISBN:4887416105C0979 コミック 杉浦 志保 冬水社 2004/10 ¥524