夏目友人帳 1 緑川ゆき
2005年10月13日 コミック
毎回欠かさず新刊を買う漫画家さんのひとり。その緑川ゆきさんの新連載がコミックになった。今回もすごくいい。懐かしくて、あたたたかくて、じんとして、ほんわりして、ほのかに泣けてきたりもして、久々に読み込んだなあという感じ。妖怪をテーマにした作品は世に数多けれど、この話はそういったものの中では見る角度が変わっていておもしろいと思う。何よりこの「友人帳」なる小道具が斬新でいい。
主人公は、普通のひとには見えないものが見える少年。家族もなく、親戚中をたらい回しにされているが、その割にはすれたところがなくて純粋だ。かなしみとあきらめの中でも失わずに済んだもの。そのおかげで彼はここにきてようやく友人(人間も妖怪も)を得ることが出来たのではないかと思う。友好的な妖怪、攻撃的な妖怪。人間を憎むもの、愛すもの。その様々な生き方の中で、浮かび上がってくる彼の祖母の存在。
薄くなりつつある友人帳と共に、彼の未来はどんな風に続いていくのか、とても気になっている。そしてあの招き猫ならぬ斑は最後、夏目とどんな終わり方、始まり方をするのか。やさしい絶望の中で、細い光と愛情が滲み出てくる作品。切ないのに、笑える。泣きながらも笑ってしまう。そんな、心あたたかくなる話の集まりだった。
ISBN:4592171586 コミック 緑川 ゆき 白泉社 2005/10/05 ¥410
主人公は、普通のひとには見えないものが見える少年。家族もなく、親戚中をたらい回しにされているが、その割にはすれたところがなくて純粋だ。かなしみとあきらめの中でも失わずに済んだもの。そのおかげで彼はここにきてようやく友人(人間も妖怪も)を得ることが出来たのではないかと思う。友好的な妖怪、攻撃的な妖怪。人間を憎むもの、愛すもの。その様々な生き方の中で、浮かび上がってくる彼の祖母の存在。
薄くなりつつある友人帳と共に、彼の未来はどんな風に続いていくのか、とても気になっている。そしてあの招き猫ならぬ斑は最後、夏目とどんな終わり方、始まり方をするのか。やさしい絶望の中で、細い光と愛情が滲み出てくる作品。切ないのに、笑える。泣きながらも笑ってしまう。そんな、心あたたかくなる話の集まりだった。
ISBN:4592171586 コミック 緑川 ゆき 白泉社 2005/10/05 ¥410
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