夢の宮―遥けき恋文 今野緒雪
2005年10月7日 読書
まさか出ると思わなかった待望のシリーズ最新刊。ブラボー。マリみて以外は眼中にないのだとばかり思って諦めていただけに感動もひとしお。このシリーズは1エピソード完結形式なので、どこから入っても読める。なので、既刊を知らなくても大丈夫なのだ。面白いので出来れば読んでほしいとは思うが。
ロアンという国を中心に、その国の正妃もしくは愛妾に与えられる『夢の宮』と呼ばれる部屋がある。それにまつわるファンタジック・ラブストーリーだ。チャイナが下敷きなのだろうけど、作者独自の世界観が広がっている。大抵の場合、ロアン王が主人公で、たまに相手側が主人公になるときもある。今回は、その両サイドから話が進んでいたが、それだけに終わらない。読んでみてわかるからくりになるほどと思いつつも、少しやり過ぎかなとも思わないでもない。ずっとこのシリーズを読んでいる人間は別に構わないが、これで初めて入るひとには少しばかりわかりにくいかもしれない。複数の目から語られる話は、時々現代とリンクする過去の悲しさがひそんでいる。
時をこえて、近しい魂が成就を果たす。現代の恋物語はエンディングの後から初めて始まるのだ。
またいつか、このシリーズの新刊が読めますように。
ISBN:4086006499 文庫 今野 緒雪 集英社 2005/09 ¥440
ロアンという国を中心に、その国の正妃もしくは愛妾に与えられる『夢の宮』と呼ばれる部屋がある。それにまつわるファンタジック・ラブストーリーだ。チャイナが下敷きなのだろうけど、作者独自の世界観が広がっている。大抵の場合、ロアン王が主人公で、たまに相手側が主人公になるときもある。今回は、その両サイドから話が進んでいたが、それだけに終わらない。読んでみてわかるからくりになるほどと思いつつも、少しやり過ぎかなとも思わないでもない。ずっとこのシリーズを読んでいる人間は別に構わないが、これで初めて入るひとには少しばかりわかりにくいかもしれない。複数の目から語られる話は、時々現代とリンクする過去の悲しさがひそんでいる。
時をこえて、近しい魂が成就を果たす。現代の恋物語はエンディングの後から初めて始まるのだ。
またいつか、このシリーズの新刊が読めますように。
ISBN:4086006499 文庫 今野 緒雪 集英社 2005/09 ¥440
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