最近ハイペースで出ているシリーズの最新刊。今回はとにかく秀麗が格好いい。並み居る有能で美形な男どもをさしおいて、十人並の容姿で決して天才肌ではないのだが、努力だけなら天才級(矛盾)の彼女の真価が現れた、といったところか。こんなに格好いい女性はちょっといないと思う。やはりパパが素敵だからなのかなあ(見た目は彼女と一緒で周囲の美形の中に埋もれているが、文句なくこのひと最強)。

政治、というものを改めて考えさせられる気がする。理想はこうあるべきなのだし、彼女の動向はいちいちご尤もでそれ以上のものは望むべくもないだろう。現代社会でこれ程に鮮やかなメスを入れられる政治家がいるだろうか。尤も彼女には天才揃いの強力な味方という力があるわけだが。その味方を手中におさめたのも、8割は彼女自身の力によるもの。現代は正しいことをしようと立ち上がった人間が、孤立してしまう何とも切ない世の中だ。

彼女のような輝きに惹かれて、どんな理由でもいい、一緒に立ち上がろうという人間がひとりでもいるならば、この国だってきっと変われる。

ISBN:404449908X 文庫 雪乃 紗衣 角川書店 2005/09/30 ¥480

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