秘密 (有栖川有栖、小川洋子、唯川恵、三浦しをん他)
2005年3月30日 読書ふたりの「秘密」を両者の側から別々に書いた短編集。AサイドとBサイドの秘密を1本ずつ合計2本の短編を、それぞれの作者が書いているアンソロジーだった。「ダ・ヴィンチ」に掲載されていたものをまとめたものらしい。趣向が面白いなあと思って買ったのだが、感想は「…んーまあまあ…か、な?」という程度。
ちなみにこのアンソロジーに参加している作者の中で、私は有栖川有栖氏と小川洋子氏、それに三浦しをん氏が元々好きなのだが、後者ふたりはともかく有栖川氏のこの話はちょっと今イチだった。火村とアリスのコンビにしたらもっともっと面白かったんじゃないのかなあ…どうもこのひとに男女の思いなどを書かれると違和感が。男同士の不思議なあの友情スタイルの方が彼らしい個性が出ていていいような気がする。
小川氏の短編は、どう考えてもこのひとにしか書けない感じ。大体電話アーティストという時点でどうしようもなく小川洋子だ。この絶対に平凡に流されない彼女の感性が好きだ。それでいてやわらかい恋の甘さと切なさを滲ませているあたり女流作家のいいところだなと思う。
三浦しをん氏は、よくも悪くも彼女らしかった。前者ふたりに比べて若さがメリットでありデメリットでもあった感じ。少し軽過ぎたかなあと思わないでもないが、あのアンソロジーの中では爽やかでよかったんじゃないかとも思う。
それ以外の作家さんについては特にコメントなしで。面白いのもあれば首を傾げるのもあり、それもまたこういったアンソロジーの醍醐味だろう。
アンソロジー メディアファクトリー 文庫 2005年3月
ちなみにこのアンソロジーに参加している作者の中で、私は有栖川有栖氏と小川洋子氏、それに三浦しをん氏が元々好きなのだが、後者ふたりはともかく有栖川氏のこの話はちょっと今イチだった。火村とアリスのコンビにしたらもっともっと面白かったんじゃないのかなあ…どうもこのひとに男女の思いなどを書かれると違和感が。男同士の不思議なあの友情スタイルの方が彼らしい個性が出ていていいような気がする。
小川氏の短編は、どう考えてもこのひとにしか書けない感じ。大体電話アーティストという時点でどうしようもなく小川洋子だ。この絶対に平凡に流されない彼女の感性が好きだ。それでいてやわらかい恋の甘さと切なさを滲ませているあたり女流作家のいいところだなと思う。
三浦しをん氏は、よくも悪くも彼女らしかった。前者ふたりに比べて若さがメリットでありデメリットでもあった感じ。少し軽過ぎたかなあと思わないでもないが、あのアンソロジーの中では爽やかでよかったんじゃないかとも思う。
それ以外の作家さんについては特にコメントなしで。面白いのもあれば首を傾げるのもあり、それもまたこういったアンソロジーの醍醐味だろう。
アンソロジー メディアファクトリー 文庫 2005年3月
コメント