ジャンプで連載中のアメフトコミック。もう10巻…早い…棚が占領されてゆく。週間連載物はあっという間に10冊くらい出てしまう。2か月に1冊ペースなのだから描いている人も大変だ。

アメフトはこのコミックで初めて知ったスポーツで(勿論名前は聞いたことはあるがルールをまったく知らなかった)、何でもそうだが、ルールがわかるとそのスポーツは俄然面白くなる。見た目、受け付け無さそうなスポーツでも、知れば知る程、奥が深いことに気付くのだ。まあ、少年向けということで、実際上は有り得ない展開も多いわけだが、楽しみながらスポーツを覚えるという点ではとても読みやすい。

主人公のおそらくは一番のライバルである進はファンも多いキャラクターだが、高校最強と言われる彼のトレーニングはここにきてかなり人外じみてきた…。有り得ない有り得ないと言いながら、笑って読んでしまう。個人的には彼のいるチームが一番好きだ。アメフトの名門、伝統校と言われながら、彼等の代でその王座を別の学校に奪われてしまう。その悲哀はどのスポーツの世界でもあることだろう。一度奪われた王座を再び奪い返したときの感動は計り知れない。

プロ野球に、今年で失われる球団がある。私がまだ制服を着ていた頃に一番輝いていたそのチームは、後1勝のところでリーグ制覇を逃してしまった。だがそのチームの素晴らしいところは翌年に優勝を奪い返したところだ。10.19。号泣の中で悲嘆に暮れた日である。合言葉のように悪夢の日付を繰り返し呟いて頑張ってきたそのチームは、今度こそ手にした栄冠に誇らしげな笑顔を見せた。あれから15年以上が過ぎ、来期のラインナップからそのチームの名前は消える。だが、あのときの感動を忘れることはこれからもきっとないと思う。

このコミックの未来にも、そんな素晴らしい感動があることを願っている。

ISBN:408873663X コミック 村田 雄介 集英社 2004/10/04 ¥410

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