SILVER DIAMOND(3)
2004年10月22日 コミックこの本のブックレビューを書こうとしたら、アマゾンのデータベースから出てこなくて困惑した。…当たり前だった。この出版社は特別取扱だからアマゾンさんでは扱ってないのだった。それでも作者で検索すると「氷の魔物の物語」の12巻だけ出てきたので、何でだと思ったらユーズドだった…(考えればすぐわかる)。今日の私は疲れている。金曜日でおまけに締切が近いから仕方ない。きっと仕方ないのだ。
気を取り直してレビュー。画像がないのが残念なくらいカラー絵の美しい漫画家さんだ。前述の「氷の魔物〜」で一斉を風靡した彼女だが、新しいこのシリーズも独創的なファンタジーと、優しいキャラクター作りで前作のファンを魅了している。このひとの描く花は本当に柔らかくて綺麗なので、「花」をテーマにしたこの作品は、思わず見惚れる画面がたくさんある。
花や木を成長させる手を持つ「沙芽(サノメ)」の羅貫。おっとりとして常識があるんだかボケてんだかわからないキャラクターだが、穏やかな顔で心に突き刺さる鋭い言葉を持つ、ある意味主人公らしい主人公だ。冷酷で残忍に見えて、実は生まれ立ての赤ん坊に近いチグサ。常識派でおかあさんのような成重。きかん坊の末っ子みたいな灯二と、主人公を取り巻くキャラも、実に自然なそれぞれの役割を担っている。
3巻でまだまだ序章といったこのシリーズだが、後2冊くらいで舞台は整うらしい。今はまだ謎に満ちた彼女の世界が明るく解き明かされてゆくのを楽しみに待つばかりである。それにしても彼女の描く女性キャラは何というか艶めかしい。男性キャラはすっきりとして端整なタイプと、可愛らしくも男っぽいタイプに分かれるが、その誰もがどこか共感を呼ぶ部分を秘めているのがすごいと思う。どのキャラにもその立場に立つと納得して感情移入できるのだ。突拍子のない世界が広がるファンタジーという分野では、それはとても重要なことではないかと思う。
ISBN:4887416105C0979 コミック 杉浦 志保 冬水社 2004/10 ¥524
気を取り直してレビュー。画像がないのが残念なくらいカラー絵の美しい漫画家さんだ。前述の「氷の魔物〜」で一斉を風靡した彼女だが、新しいこのシリーズも独創的なファンタジーと、優しいキャラクター作りで前作のファンを魅了している。このひとの描く花は本当に柔らかくて綺麗なので、「花」をテーマにしたこの作品は、思わず見惚れる画面がたくさんある。
花や木を成長させる手を持つ「沙芽(サノメ)」の羅貫。おっとりとして常識があるんだかボケてんだかわからないキャラクターだが、穏やかな顔で心に突き刺さる鋭い言葉を持つ、ある意味主人公らしい主人公だ。冷酷で残忍に見えて、実は生まれ立ての赤ん坊に近いチグサ。常識派でおかあさんのような成重。きかん坊の末っ子みたいな灯二と、主人公を取り巻くキャラも、実に自然なそれぞれの役割を担っている。
3巻でまだまだ序章といったこのシリーズだが、後2冊くらいで舞台は整うらしい。今はまだ謎に満ちた彼女の世界が明るく解き明かされてゆくのを楽しみに待つばかりである。それにしても彼女の描く女性キャラは何というか艶めかしい。男性キャラはすっきりとして端整なタイプと、可愛らしくも男っぽいタイプに分かれるが、その誰もがどこか共感を呼ぶ部分を秘めているのがすごいと思う。どのキャラにもその立場に立つと納得して感情移入できるのだ。突拍子のない世界が広がるファンタジーという分野では、それはとても重要なことではないかと思う。
ISBN:4887416105C0979 コミック 杉浦 志保 冬水社 2004/10 ¥524
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