英国とアイルランドの田舎へ行こう―ダヤンのスケッチ紀行
2004年10月3日 読書
それまで、彼女の代表作である猫の「ダヤン」のシリーズは1冊も読んだことがなかった私だった。元々紀行文が大好きで、それを読んで自分も行った気になるのが常だった。英国、アイルランドの田舎は私の憧れが凝縮したような地域だ。
イングランド、スコットランド、アイルランド。地名を呟くだけで脳裏には美しい緑や庭園が広がる。大学時代に専攻していた英詩は、英国の湖水地方で主に生まれている。私の尽きない憧れは美しい景色と空気の中で生まれた美しい言葉たちの中に生きているのだ。
この本は、実際にその地方を訪れた池田さんが、彼女の素朴であたたかみのあるスケッチを挟みながら、紀行文を綴ったものである。ケルトの妖精が生まれた国――。絵本作家である彼女にはまたとない格好の題材だろう。そこには限りない夢が眠っている。
彼女が出会った忘れられない景色や人や文化が、わかりやすい言葉で綴られ、端々にあるイラストはどれも柔らかな想像を書きたてられる色鉛筆仕立てだ。数々の物語が生まれた国。この本の中ではダヤンが普通の顔でそこここに姿を現す。悪戯好きで人間に慣れた彼は、まるでケルトの妖精のようである。
この本ですっかり彼女の絵に魅せられた私は、その後もこの文庫のシリーズを買い続けているのだが、ダヤンには数えきれない程の夢をもらった。ファンタジックなそれらは、いつでも心を癒すやさしい手だ。
ISBN:412203647X 文庫 池田 あきこ 中央公論新社 2000/05 ¥720
イングランド、スコットランド、アイルランド。地名を呟くだけで脳裏には美しい緑や庭園が広がる。大学時代に専攻していた英詩は、英国の湖水地方で主に生まれている。私の尽きない憧れは美しい景色と空気の中で生まれた美しい言葉たちの中に生きているのだ。
この本は、実際にその地方を訪れた池田さんが、彼女の素朴であたたかみのあるスケッチを挟みながら、紀行文を綴ったものである。ケルトの妖精が生まれた国――。絵本作家である彼女にはまたとない格好の題材だろう。そこには限りない夢が眠っている。
彼女が出会った忘れられない景色や人や文化が、わかりやすい言葉で綴られ、端々にあるイラストはどれも柔らかな想像を書きたてられる色鉛筆仕立てだ。数々の物語が生まれた国。この本の中ではダヤンが普通の顔でそこここに姿を現す。悪戯好きで人間に慣れた彼は、まるでケルトの妖精のようである。
この本ですっかり彼女の絵に魅せられた私は、その後もこの文庫のシリーズを買い続けているのだが、ダヤンには数えきれない程の夢をもらった。ファンタジックなそれらは、いつでも心を癒すやさしい手だ。
ISBN:412203647X 文庫 池田 あきこ 中央公論新社 2000/05 ¥720
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