想いは遙かなる茶都へ―彩雲国物語
2004年10月1日 読書
出た出た待ちかねた最新刊。……はいいのだが、どうやらこれは前編のようだ…。とにかく先を読まねば落ちつかないとばかりに、帰宅途中のバスの中から果敢にも読み始めたはいいが、どうも雲行きがあやしい。
特にネタばれしているわけではないというのを確かめた上で、後書きを読んでみる…ビンゴ。次巻はいつだろう…と発売日の夜にそんなことを思わせてくれる本との出会いは、どうしたって幸せ以外の何物でもない。やきもきさせられるのも恋のうち。
そんなわけで、シリーズ第4巻にあたるこの本は、主人公紅秀麗が茶州に派遣されたその道中を描いたものである。任地にたどり着いてもいないのに1冊になってしまう程の珍道中……もとい苦難の旅。キャラクターの鮮やかさ、彼等のうち、幾人かの凄惨な過去をかすめ、秀麗の気持ちの変化を追いながら、テンポよくストーリーは進んでゆく。
表紙の秀麗とも相俟って、何となく藤村の「初恋」を思い出した。
まだあげそめし前髪の……
彼女はこれから裏切りと絶望を知るのだろう。それでも彼女を支える仲間は素晴らしい人間ばかりだから、その傷は彼女をより美しく輝かせるのかもしれない。大人になるということは、決して楽しいばかりではないのだ。それでもきっと彼女はその階段を上る足を止めることはないのだろう。彼女の最大の魅力がそこに眠っている。
ISBN:4044499047 文庫 由羅 カイリ 角川書店 2004/09/28 ¥480
特にネタばれしているわけではないというのを確かめた上で、後書きを読んでみる…ビンゴ。次巻はいつだろう…と発売日の夜にそんなことを思わせてくれる本との出会いは、どうしたって幸せ以外の何物でもない。やきもきさせられるのも恋のうち。
そんなわけで、シリーズ第4巻にあたるこの本は、主人公紅秀麗が茶州に派遣されたその道中を描いたものである。任地にたどり着いてもいないのに1冊になってしまう程の珍道中……もとい苦難の旅。キャラクターの鮮やかさ、彼等のうち、幾人かの凄惨な過去をかすめ、秀麗の気持ちの変化を追いながら、テンポよくストーリーは進んでゆく。
表紙の秀麗とも相俟って、何となく藤村の「初恋」を思い出した。
まだあげそめし前髪の……
彼女はこれから裏切りと絶望を知るのだろう。それでも彼女を支える仲間は素晴らしい人間ばかりだから、その傷は彼女をより美しく輝かせるのかもしれない。大人になるということは、決して楽しいばかりではないのだ。それでもきっと彼女はその階段を上る足を止めることはないのだろう。彼女の最大の魅力がそこに眠っている。
ISBN:4044499047 文庫 由羅 カイリ 角川書店 2004/09/28 ¥480
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